ねこの去勢、避妊手術

ねこの去勢、避妊手術

早い猫で、生後６ヶ月頃から大体、
１年頃までに現れる兆候です。

メスのほうが比較的早く訪れる傾向があります。
また、一匹だけでずっと飼われていて、
他の猫を知らない猫はさかりがつかない場合があります。

さかりがつくと、体をくねらせてやたら
大きい声で鳴き出したり、外に出たがったり
落ち着きがなくなったりします。

メスは人に体を押し付けてきたり、
体を伏せ気味にしてお尻を持ち上げるような
格好をしたりします。

また、さかりがつくと普段より
毛ヅヤが良くなったり、
食欲が若干落ちることも特徴です。

オスの場合はスプレー行為といって、
あちこちに強い匂いのする尿をつけて
縄張り主張する行為もみられます。

さかりがついても数日でおさまると
考えてそのまま放っておく人もいますが、
これは猫にとってはたまらない苦痛です。

メス猫は局所がかゆくてたまらなく、
辛いようですし、オス猫も欲求が
発散されないのですから
辛いのは同じことでしょう。

さかりを静めるためには、
去勢、避妊手術という方法があります。

手術は、体力が弱い幼児期以外なら
何歳になっても可能ですが、さかりを
何度か迎えた猫の場合、特にオス猫の場合、
手術後暫くは名残が残ってしまい、
さかることがあります。

あちこちに強い匂いの尿をつける
スプレー行為を繰り返され、
やっと決心して手術したけれどまだ行動が
残っているのでは、解決になりませんね。

出来れば一回目のさかりがつく前が
一番適切です。メスの場合は、
さかりが一回でもついた後の猫は
さかりがつかない前に手術した猫に比べて、
乳癌にかかりやすくなっています。

自然の生き物に人間が勝手に
メスを入れて自然の摂理に逆らうのは自然ではない、
と考えるかもしれません。

しかし、飼うという環境自体、
自然の摂理に反しています。

我慢させて苦しい思いを続けさせるのか、
仮に猫を外に出して、妊娠させたりしましょう。

増えつづけた子猫たちは皆幸せな
環境で育つでしょうか。

ただ、何の考えもなしに、
さかりがついたから外に出してしまおう、
という安易な考えはいたずらに捨て猫を
増やすことになりかねません。

増えた猫が保健所に連れていかれたり、
ゴミをあさって病気にかかったり、
伝染性の病気が色々な飼い猫に
広まっていくことも否定できない事実なのです。

可哀相な猫の増えすぎている現状をよく知って下さい。

避妊手術、去勢手術は、
地方によって助成金制度があります。

金額もまちまちですが、高いところですと
入院費などによって変わりますが、
大体去勢手術で６，０００円～１５，０００円の間、
避妊手術で１５，０００円～３０，０００円の間
というところでしょうか。

●避妊手術について

手術方法は色々ありますが、
いずれにしてもメス猫の腹部を切開して行います。

子宮を摘出する方法、卵巣と子宮両方摘出する
方法など色々ありますので、獣医師とよく相談してみましょう。

手術は全身麻酔で行われます。病院によって、
日帰りで連れて帰れる所と、抜糸までは入院になる所、
一日入院になるところ、と様々です。

手術をするので、手術の１２時間前からは
食事も水も禁じ、手術中に嘔吐して
気管が詰まって窒息死するのを防ぐ必要があります。

手術が終わった後は、術後４～５時間で
目が覚めますが、まだ麻酔は完全に
切れていないのでしばらくはフラフラしています。

それでも動こうとしますが、
足の自由がうまくききません。

出来るだけ無理して動かないように、
トイレなどを近くに用意してあげましょう。

ケージがあれば、その中に入れて安静に
させてあげてもよいでしょう。

抜糸までは包帯をしています。
一週間ほどで抜糸が済むと外に自由に出していた
猫の場合は外に出たがりますが、
猫は病気の匂いには敏感です。他の猫に攻撃されやすく、
命にも関わり危険です。
暫くは外に出すのを控えて下さい。

過敏な猫は、傷口をなめて糸を引っ張ろうとする猫もいます。
糸を引っ張って傷が開かないように
気をつけないといけません。

手術を行った後はさかりが起こらなくなり、
若干おとなしくなることが多いようです。

●去勢手術について

オスの手術は、メスの手術よりも簡単で
傷口もごく僅かで済みます。
放浪したり攻撃的な所があった猫も、
去勢することによりさかり時特有の
スプレー行為もなくなる他、おとなしく温和な猫になります。

手術は、睾丸のみ摘出する方法と、
中の精子の通るところを結んでしまう方法と、
これも幾つかの方法がありますので獣医師に相談して決めましょう。

どちらの手術も、簡単な手術ですが
全身麻酔で行うため、手術前１２時間は食事と水は禁止です。

手術後の包帯もいりませんが、
手術後はフラフラしているのでやはり、
ケージに入れてあげる、トイレを近くに用意してやる、
など、安静にさせてあげましょう。

ホルモンのバランスが崩れるため、
去勢後は肥満になる猫も多いことが
欠点として挙げられます。

しかし、利点としては外に出る機会が
少なくなったり、気性が穏やかになり
従来より喧嘩が少なくなる、
という事もあります。


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