ねこの発情期

ねこの発情期

まだ生まれて間もない、
あどけないしぐさの子ねこたちも、
その成長に伴い、やがて性の成熟が訪れ
（生後6～8ヶ月）、

発情します。性の成熟は自然なもので、
同時に発情・生殖行動等の性行動も、
当然見られるようになります。

オスねこは、
発情したメスねこの声や臭いによって発情します。

ねこは犬と違い交尾の刺激で排卵します。
ですから、交尾をするとほとんどの場合妊娠し、
１回のお産で3～6匹の子供を生みます。

また、発情は年に数回ありますから、
年間に十数頭の子ねこが生まれる計算となります。

メスねこの発情の兆候
赤ちゃんのような声で鳴き、落ち着きがなくなる。
床などに体をこすりつける。
しっぽの付け根をさわると、お尻を高く持ち上げる。

オスねこの発情の兆候
赤ちゃんのような声で鳴き、落ち着きがなくなる。
おしっこを所かまわずまきちらすようになる。
時には凶暴になり飼い主を咬んだりする。
 
毎年毎年十数頭もの子ねこを
もらってもらえる可能性は少なく、
たくさんのねこが無責任に捨てられて
野良ねこになったり、
飼えなくなって処分されたりしています。

室内飼育で妊娠する
可能性がないとしても、
発情したメスやその匂いをかぎつけたオスねこを
室内のみで飼うことはとても大変です。

ストレス、欲求不満から落ち着きがなくなって、
必死に脱走しようとしたり、
尿をところかまわずまき散らしたり、
時には凶暴になったりします。

本能である発情や、生殖、
メスを追うオスの習性まで抑えることはできません。

不幸な子ねこ達をつくらない為にも、
また欲求不満によるストレスから
開放してあげるためにも
避妊・去勢手術をしてあげましょう。

不妊手術の時期としては、
性の成熟期に入る前すなわち、
生後4～6ヶ月頃に受けさせるのが
適当ですが、それ以降でもかまいません。
方法や時期などは、
動物病院で獣医師と充分に相談してください。

また、去勢・避妊手術は望まない子ねこを
増やさないという目的以外に、
多くの病気の予防や行動・性格面で
プラスになることから一生が良く保たれることになります。
 
健康面での効果 

前立腺の病気や精巣などの腫瘍予防になる。

他のねことのケンカが少なくなることで、
外傷・ケガが減り、
猫免疫不全ウィルス感染症（猫エイズ）に
感染する可能性が低下する。 

行動・性格面での効果 攻撃性の低下。

性格が穏やかになり、しつけもしやすくなる。

尿のマーキングが減る

（部屋のあちこちの壁など
垂直なものに尿を吹き付けるスプレー行為を、
80～90％のオスねこに対して
防止することができるといわれています）。
 
健康面での効果 望まない
妊娠を防ぐことができる。

子宮蓄膿症、卵巣の疾患・腫瘍、
乳腺腫瘍などの予防になる。
行動・性格面での効果 発情が解消される
（発情時の異常な鳴き声がなくなる、
オスねこが寄ってこなくなる、など）。
 
ねこを飼う上で、飼い主にはいろいろな
責務があります。
命あるものである動物の飼い主としての
責任を十分に自覚し、
よい飼い主になりましょう。
 
「動物の愛護と管理に関する法律」により、
ねこを飼う人はねこの本能や
習性を理解したうえで、
責任を持って終生飼い続けるよう
努めなければなりません。


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